最近では、外科手術時に創傷の治癒促進効果をもつドレッシング材として注目を集めています。
活用は、外科、整形外科や形成外科に留まらず、歯科領域における骨再生手術などに応用し、良好な報告が次々に発表されています。 また、PRPは自己血に由来することからHIVや肝炎などの感染の恐れはなく、自然再生力を活性化させるといわれています。
また、骨造成には、再生におけるトライアングルが必要になります。 それは、細胞(骨芽細胞、破骨細胞)・サイトカイン(成長因子BMP、エムドゲインPRP)・足場(自家骨、コラーゲンなどの生体材料)のトライアングルです。
インプラント治療においては、骨量が問題とされてきました。 これからは、より安全性の高い骨造成が求められてくるでしょう。
今後、その中核となってくれるのが、PRPを用いた骨造成法だと考えられます。 それに、周囲の環境が整ってはじめて骨新生が誘発されます。
自家骨と骨置換材、非細胞性のグラフト材を組み合わせて用いることで骨形成の促進が期待できます。 さて、それでは皆さんには、骨造成を用いたインプラント治療例をご紹介したいと思います。
内科的疾患の既往歴もなく、血液検査にも異常値は認められなかった。 オルソパントモ、CT(画像診断)所見では左側小臼歯部から大臼歯部には残存歯槽骨量は34mmであった。
そこで、ステージドアプローチ(インプラント治療前に骨を造る)によるサイナスリフトとインプラント埋入術を計画。 同年5月15日、静脈内鎮静下で下顎骨より採骨し、PRPグラフト剤を作製。
さらに、上顎洞挙上術を施工し、PRPグラフト剤を挙上部に充填し閉鎖した。 術直後から術後1週後のオルソパントモ、CT(画像診断)所見では、上顎洞粘膜の肥厚がみられたが、腫脹以外の鼻出血などの症状はみられなかった。
術後1カ月のCTでは上顎洞粘膜の肥厚は消失し、挙上部はエックス線不透過性が冗進し骨の造成がみられた。 さらに術後2カ月後には周囲の健全骨とエックス線不透過性は差異がみられなかった。
そこで、同年7月にインプラントを埋入。 骨造成部は臨床的に脆弱な骨形成がみられた。
骨質が柔らかいので、オステオトーム法にて骨の綿密化をおこない3本のインプラントを埋入。 さらに上顎結節部に1本のインプラントを埋入した。
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